「過去問特集」コーナーでは、社会福祉士試験で過去に出題された試験問題と解答を掲載しています。過去問は自分の実力を試す際に、チャレンジすることもできますが、それ以上に「学習をこれから始める!」といった時期に活用するのが非常に効果的です。過去問を見れば、試験の傾向をつかむことができます。社会福祉士の学習を、これから始めようとしている方も、ぜひ一度、過去問を解いてください!
第32問
コミュニティに関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
1. マッキーヴァーは、国家はアソシエーションであり、家族はコミュニティであるとした。
2. ペヴァリッジは、5つの巨悪と呼ばれる人々のニーズのうち、窮乏に対してはコミュニティによる対策が有効であるとした。
3. ウェルマンは、コミュニティの定義の多くが社会的相互作用と共通の絆から成り立っているとした。
4. ヒラリーは、都市化はコミュニティを近隣社会から解放し、地域という空間的枠組みを超えたネットワーク形成を促すとした。
5. パットナムは、ソーシャル・キャピタルを、個人間のつながりである社会的ネットワークとそこから生じる互酬性と信頼性の規範が強くかかわっているとした。
第33問
日常生活自立支援事業に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
1. 成年後見制度として開始され、平成19年度より日常生活自立支援事業に名称が変更された。
2. 認知症高齢者,精神障害者のうち判断能力が低下している者を対象としており、知的障害者は対象外とされている。
3. 日常生活自立支援事業は、地域包括支援センターにおける地域支援事業の必須事業として位置づけられている。
4. 要援護者本人からの相談だけでなく、家族,介態支援専門員,民生委員,保健士行政機関等からの連絡も含め、多様な相談に対応できる体制が求められている。
5. 住民の立場に立って相談に応じ、必要な支援を行っている民生費員が実施主体とされている。
第34問
社会福祉協議会の歴史に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
1. 1951(昭和26)年に、日本社会事業協会と全日本民生委員連盟の2団体をもって、全国社会福祉協議会の前身である中央社会福祉協議会が設立された。
2. 1962(昭和37)年の「市町村社会福祉協議会の当面の活動方針」において、住民主体の原則が示された。
3. 1966(昭和41)年に市町村社会福祉協議会の職員に対する国庫補助が始まり、福祉活動専門員が配置されるようになった。
4. 1979(昭和54)年に全国社会福祉協議会が研究事業の成果として公表した在宅福祉サービスの戦略では、地域福祉は在宅福祉サービス,施設福祉サービス,組織化活動に分類された。
5. 1992(平成4)年の「新・社会福祉協議会基本要項」において、社会福祉協議会は住民組織をもって構成されると定義した。
第35問
地域福祉における参加などに関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
1. 「高齢者,障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」では、国民は、高齢者,障害者等の円滑な移動及び施設利用を確保するために協力するよう努めなければならないとされた。
2. 社会福祉法では、地域福祉活動計画は地域住民社会福祉事業を経営する者、その他社会福祉に関する活動を行う者の参加がなければ策定できないとされた。
3. 住民参加型在宅福祉サービスの団体数は、介護保険制度導入後,急激に滅少した。
4. 「地域福祉計画策定の指針」では、地域住民は地域福祉サービスの対象としてニーズを的確に述べる形での参加が求められている。
5. 特定非営利活動法人に対しては、自主的な活動への影響を避けるため、情報公開は求められていない。
(注) 「地域福祉計画策定の指針」とは、「市町村地域福祉計画及び都道府県地域福祉支援計画策定指針の在り方について(一人ひとりの地域住民への訴え)」(社会保障審議会福祉部会)のことである。
第36問
事例を読んで、F福祉活動専門員の活動に関する次の記述のうち、最も適切なものを一つ選びなさい。
〔事例〕
軽度の認知症を抱える一人暮らしの高齢者Gさんの状態を、近隣住民が心配しているとの情報が民生委員を通じて社会福祉協議会に寄せられた。そこで、F福祉活動専門員は、近隣住民の不安を解消するために活動を行った。
1. 民生委員として保有しているGさんの子どもの連絡先などの情報を、近隣住民に伝えるよう民生委員に依頬した。
2. 安否確認や見守り活動などの互助活動を実施している地域組織に、Gさんの安否確認や見守りを依頼した。
3. 地域包括支援センターの総合相談は、高齢者本人や家族からの相談を対象としており同センターには相談できないことから、福祉事務所に対応を相談した。
4. 地域住民の認知症に対する理解を深めるため、「認知症サポーター養成講座」を開催するよう地域の介護サービス事業者に依頼した。
5. Gさんに成年後見制度の後見類型の適用を検討した。
(注) 「認知症サポーター養成講座」とは、「認知症サポーター等巷成事業の実施について」(平成18年7月12日厚厚生労働省老健局計画課長通知)に基づき実施される講座のことをいう。
第32問 5
第33問 4
第34問 3
第35問 1
第36問 2